教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回では自分の障害を明確にして、それを前向きな目標に変えていくことをやっていきました。
今回は、自分が目標としている仕事における専門分野を伸ばし、業界の第一人者になることをめざしていくエクササイズをやっていきます。本日も張り切っていきましょう!!
目次
専門分野の技能を難しくとらえない
自分が持つ専門分野の技能、あるいは人がまねできないほどの得意な技能を書き出すように言うと、「そこまで専門的にやってきたものはないし、得意なものはあっても人がまねできないほどではないから何を書いていいのか分からない」と言う方が意外と多く存在します。これは、実は自分がどんな技能を持っているかが自分でよく分かっていないために起こる現象です。しかしここでは、そこまで難しく考える必要はありません。
それではご自身が今までやってきた仕事を振り返ってみてください。その中で苦労して習得したものもあるはずです。それは現在では当たり前にできるものになっていますが、他の人にはできない技能になります。すなわちあなたには普通にできることでも他の人にとってはそうではない技能が存在しているということです。
今、上位10%の中にいる素晴らしい仕事をしているような人にもうだつのあがらない時代があったのであり、最初は底辺の10%から始めているのです。
仕事上の技能というのは、たとえ0からの出発であったとしても、すべて学んで身に着けることができます。自分で限界を設けない限りは誰でも身に着けることが可能です。もちろん、その技能は簡単に身に着けられるものではありません。業界第一人者になるほどの価値あるものを身に着けるようになるためには膨大な時間と労力が必要になってきます。しかし、これを身に着けることを心底から望み、惜しみなく努力し続けることで、その目標を実現させることはできるのです。
自分の技能を書き出す
では、今あなたが持っている技能について確認をしていきましょう。現時点で他人がそう簡単にまねできない技能、自分で自信を持っている技能、自分で得意だと思っている技能をすべてノートに書き出してみてください。得意だけどそこまで優れているのかどうかは分からないというものでも書き出してください。ここで書き出すことの最大の目的は、「自分が現時点で何ができるのか」の確認のためです。さらには、その書き出した技能の中で目標を達成するために「いちばん必要な技能は何か」を特定するためでもあります。ですからどんなに些細なものでも構いませんから、自分が少しでも得意とするものはすべて書き出すようにしてください。
自分に必要な知識を書き出す
次に、その技能を身に着けるために必要な知識を書き出します。それでは、数か月後、数年後に業界第一人者になるためにはどんな知識や技能や情報が必要かを考えていきましょう。
そのためにあなたが数年後、業界の第一人者になっているところを想像してみてください。そして、それを実現するためには何が必要なのかを考えてみてください。すると、何を学んでどんな技能を身につけなければならないかが見えてきます。それを書き出してください。全部書き出せたらこれを目標に書き直し、また前に書いた10~15個の目標にこれを入れていきます。前に書いた10~15個の目標と、今回新たに書いた目標とが似通っている場合は、新たに書いた目標のほうを書きましょう。似通ったものがない場合は、新たに書いた目標を加えてください。
毎日15分の読書をする
文化庁が実施した2023年度の「国語に関する世論調査」によると、1か月に1冊も本を読まない人が6割を超え、読書離れが急速に進んでいることが明らかになりました。さらに読書量が以前と比べて減っているか、増えているかを尋ねたところ、「減っている」が69.1%、「それほど変わっていない」が24.5%で、「増えている」は5%に留まったとのことです。読書量が減った理由については、「携帯電話、スマートフォンなどで時間がとられる」が43.6%で半分近くを占め、次いで「仕事や勉強が忙しくて読む暇がない」が38.9%になりますから、この2つの理由で8割以上を占めていることになります。
本から得られる情報には計り知れないものがあります。数冊を読破して、そこに書いてある内容を身に着けるだけで業界トップクラスの知識と技能を得られるものも少なくありません。それだけ読書は意義のあるものになりますが、やはり最近はスマホの影響でしょうか?そこで活字には触れるので、それだけで十分と思ってしまう人も多いようです。しかし、本当に業界の第一人者をめざすなら、これだけでは不十分で、業界の専門的な知識をピンポイントに得るためにも毎日欠かさず読書をするべきです。
ただ、読書をしていない人も「読書をした方がよい」とは思っています。ところが、本の厚みを見ただけで読む気力が失せてしまい、スマホ等の誘惑に負けて、結局読まないということを選択しているのが実情ではないでしょうか?
そこで、毎日15分の読書をお勧めします。1日のうちのたった15分であれば、寝る前とか休憩時間など、どこかで時間が取れるはずです。ですから「時間がない」という言い訳はここでは通用しません。もし、毎晩寝る前の15分間スマホを見る代わりに本を読むようにすれば、最低でも1年間で15冊の本を読破することができるはずです。そうなればあなたは、同世代の人の中でも群を抜いて博識で教養の高い人物になることができます。ですから、1日15分の読書はどんなことがあっても必ず実施するようにしていきましょう。
目標を毎日見直す
第2回のエクササイズで最初に書いてもらった目標は、前回の第3回では障害を目標に変えたものを入れたり、今回の第4回では自分に必要な知識を得るための目標が加わったりと、回を追うごとに目標がだいぶ変わってきているかと思います。
このように、目標も新たに分かったこと、気づいたことが出てくれば、その都度変わっていきます。具体策もできるようになったことがあれば、さらにレベルの高い具体策に変わっていきますし、優先順位の低いものを目標に入れていたら、優先順位の高いものに入れ直すという作業も必要になってきます。
ですから、毎朝書いた10~15個の目標を書いたノートは常に持って歩くようにし、「こうしたほうがいい」「こう変えたほうがいい」「これを加えたほうがいい」という気づきを得られたら、すぐに目標や具体策を書き換えるようにしてください。そして新しくなった目標や具体策を必ず実行するようにしてください。
上位10%の仲間入りをする
学んだことを実践すればするほど、能力も技能も上がってきます。そうやって実践を重ねていくことで、自信も生まれてきます。自信が出てくると、ますますやる気になってくるので、より早くその技能を身に着けることができるようになってきます。こうすることでひとたび技能を自分のものにしてしまえば、それは一生あなたの役に立ち続けます。
具体的に自分がめざすべきターゲットを決めたら、業界の上位10%にいる人々と自分では何が違うのかを見出してください。現在業界の第一人者として活躍している人々も、最初は右も左も分からないようなところから始めたはずです。彼らが持っている特別な知識や技能を自分のものにして、彼らが成し遂げたことを自分も実現させることを目標にしてください。
そうやって毎日努力を重ねていくことによって、上記のような好循環が生み出され、目標の実現へと向かっていくのです。
いかがでしたか?今回のエクササイズは自分が持つ技能を高めて業界第一人者をめざす内容でしたが、これはあなたが高収入を得るためにはかなり重要なものになってきます。しっかり自分の技能を書き出し、それを高める努力をしていってください。ではまたお会いしましょう!
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