24. 傾聴力をつけよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴30年間のカウンセリング・コーチングで得たノウハウを発信中。あなたが掲げる「人生の目標達成」のお手伝いをいたします。
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 そしてそれを実行してください。それができれば、あなたの目標は必ず達成できます!!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は仕事ができるようになるにはどのようにしていけばいいかについてやっていきました。今回のテーマは「傾聴力をつけよう!」になります。最近ではコーチングを職場で導入しているところも多いので、傾聴そのものについての理解はだいぶ深まっているとは思いますが、それでも職場での人間関係で悩む人が減らないというのは、やはりこの傾聴がまだまだ浸透していない現実があるように思えます。ですから、今回は改めてこの傾聴力とは何かを見直し、それを確実に自分のものにしていただけたらと思っています。

 それでは、今から傾聴力をつけるためのどうしたらよいかを述べていきますよ!!

3種類の「きく」

 まず、人の話を聞くの「きく」には、3種類あるのはご存じですか?

 1つ目は「聞く」です。これは英語で言う“hear”と同じで、「自然に耳に入る」ことを言います。ということは、この「聞く」は他人の話を聞くときに何か作業をしながらでも話は普通に聞こえてくるので、「ただ聞いているだけ」の状態を示していることになります。

 2つ目は「訊く」です。これは基本的には「都合を訊く」「道を訊く」という具合に自分が発言するときに使用する言葉になります。ですから人の話を聞く場合は、その人のことよりも、自分の考えをその人に言うことを目的にしてその人の話を聞いている状態を示していることになります。

 3つ目は「聴く」です。例えば音楽を聞いてそれがただ耳に入ってくるだけなら「聞こえる」になりますが、これがその世界に引き込まれてしまうような状態になっているときは「聴こえる」と書きます。すなわち「聴く」というのは、「心の底から聞いている」状態を示していることになるのです。

人の話を「聞く」

 人の話を「聞く」という行為は、前述のように何か作業をしながらでもできるので、これはよくなされているのではないかと思います。しかし、よく考えてみてください。自分が話をしているときに、相手が何かをしながら聞いていたとしたら、話を聞いてもらえていると思えますか?真剣に聞いてもらえていないと判断して話をするのをやめたくなってきませんか?このように、こうした聞き方をしていると、次第に相手から話をしてもらえなくなっていきます。

人の話を「訊く」

 人の話を「訊く」という行為は、相手の話が終わった後で自分が「何かアドバイス的な話を言う」ことを前提で話を聞いています。すなわち、相手の話よりも自分が後でする話の方を重視しているのです。ですから、相手に対し「こう言ってきたらこのようなアドバイスをしよう」といった主観的な考えを持ちながら聞いているので、相手の話を自分の都合の良いとらえ方をして、相手の真意を捉えないまま話を聞いている状態になっているのです。

人の話を「聴く」

 人の話を「聴く」行為は、余計なことは何も考えずに心の底から相手の話を聞いている状態です。これがいわゆる相手の話に完全に耳を傾ける「傾聴」で、人の話を聞くときはこの「傾聴」がなされていることが非常に大事になってくるのです。

傾聴力をつけるには「時間の確保」が大事

 傾聴は、人の話を心の底から聞くことからかなりの集中力を要します。そうすると、何か作業をしながらこれをするのは絶対に不可能です。もし、仕事中に部下や同僚に相談を持ち掛けられ、そのときにどうしても手が離せない作業をしているのなら、「ごめんなさい。5分だけ待ってもらえますか?」とキリのいいところで終わる時間を伝え、その後は完全に業務の手を止めて、相手の話を傾聴するようにするのです。要するに相手の話を傾聴するための時間の確保をするわけです。

 そして、相手の話を聞くときは、頭の中を完全に空っぽの状態にして余計なことは一切考えないようにします。よく相手に対し「こう考えているに違いない」など、予測する癖のある人は、これをしそうになったら「ストップ」と自分で唱えて自分の思考を止めてください。その上で相手の話を「聴く」ようにします。 これを繰り返しているうちに、傾聴力は自然についていくようになります。

傾聴力の効果

 傾聴力がついてくると、あなたに対して相手が普通に話をしてくれるようになります。しかも相手の真意が分かるので、気持ちも通じ合えるようになります。そうすると、あなたに対する信頼度が増し、あなたも業務をする上で、指示も出しやすくなりますし、協力も得られやすくなってくるので、業務を進めていくのがかなりスムーズになってきます。その結果、その部署の雰囲気はよくなり、部署全体の成績も上がり、誰もがやりがいをもって業務に励むことができるようになります。傾聴力をつけるというのは、ここまでの効果を発揮することができるのです。

 以上になります。今回は傾聴力をつけるためにどのようにしていけばいいかについて述べていきました。人は誰でも自分の話を「聴いて」ほしいと思っていますから、これができる人は本当に信頼されるようになります。そして誰もがこれを実践するようになれば、その空間はかなり居心地の良いものになるのは間違いありません。まずはあなた自身が傾聴力をつけて周りから信頼される人物になっていくことをめざしてください。では、また次回お会いしましょう!!

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