教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は自分の強みを知るエクササイズをやっていきました。今回のテーマは「毎日読書をしよう!」で、前回自分が得ようと思っている技能の習得のために本を読むように伝えていましたが、今回は読書そのものには具体的にどんな効用があるかを明らかにし、思わず読書したくなるようにしていくことがテーマになります。
それでは、読書を毎日していくとどんないいことがあるのかを今から述べて、あなたが今日から毎日読書できるようにしていきますよ!!
なぜ本を読むのか
「本は何のために読むのですか?」と聞かれたとき、どのように答えますか?これは意外とぼんやりとしか分かっておられない方が多いかと思います。その答えが出てきたとしても「知識をつけるため」とか「読解力をつけるため」くらいではないでしょうか?
実は、読書の目的はこれだけではありません。読書することによって得られる効用は、少なく見積もっても5つは存在します。
1つ目は前述もしている「知識をつけること」です。特に専門分野の技能を取得したい場合、専門書の内容を習得する際には非常に大事になります。またこの知識については、専門知識だけでなく、本を読み進めながら分からない語句も調べながら読み進めることによって、語彙力も同時についていくようになります。
2つ目はこれも前述している「読解力をつけること」です。そもそも、読解力とは何なのでしょうか?文部科学省によると、自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力だと言っています。すなわち、本文に書かれてある内容を理解するだけではなく、文章の内容をかみ砕いてまとめる要約力や、文章の内容から自分の意見を述べられるようにする主張力も読解力に含まれるということです。
3つ目は「速読力がついてくること」です。2つ目の読解力と関連がありますが、毎日読書して読解力がついてくると、文章を読む速さは自然に上がってきます。ですから本を読めば読むほど読むスピードが上がり、文章も速く読めるようになるということです。
4つ目は「記憶力が良くなること」です。これも2つ目の読解力と関連がありますが、読解力がついていない段階では読むスピードも遅いので、前に読んだ内容は忘れてしまっていることが多いです。その一方で、読解力がついている段階では読むスピードが速いので、前に読んだ内容もよく覚えています。これはどういうことかというと、ある行為をして、長い時間が経過した時と短い時間が経過した時とではどちらがよく覚えているかということです。当然、短い時間が経過した時になりますよね。長い時間が経過すると、「あれ?どうだったっけ?」と忘れてしまうことが多いですからね。ということは短い時間に速く読むほうが、長い時間かけて遅く読むよりも圧倒的に内容をよく覚えているということです。ということは、毎日読書して速読力が上がれば上がるほど記憶力が良くなるということになりますね。
5つ目は「発想力が豊かになること」です。読書することは、文章だけを追って読んでいるわけですが、文章だけを見ているわけではないですよね。文章を読みながら同時に頭の中でその文章に出てくる人や物も想像しながら、すなわち文章内容を視覚化しながら読んでいるわけです。ということは、読書することは「文章内容の視覚化」も同時に行っていることになります。すると、読書すればするほど様々なものが視覚化されていきますから、発想力もどんどん豊かになってくるというわけです。
いかがですか?まさか読書にここまでの効用があるとは思っていなかった方も多いのではないでしょうか?よくできる人ほどたくさん本を読んでいるというのは、まさにこういうことなのです。ですから毎日読書することは、あなたが誰よりも抜きんでた真の実力者になることへと繋がっていくのです。
本は毎日15分読む
「読書にここまでの効用があるのは分かったけど、1日の中で実際読むとなると時間的に厳しいなあ」なんてことを思ってませんか?別に1日中かけて1冊読み切れなんて誰も言っていませんよ。これは、大きな目標を達成していくことにも共通していることですが、「一気に終わらせようとせず、少しずつ進めていく」ことがコツです。大きな目標は、小さな目標に分割して、小さな目標1つ1つを達成することで最終的に大きな目標を達成することができるわけです。本も1冊全部を一気に読もうとするのではなく、1日15分だけ読み進めていくようにするのです。
日本人の読書速度の平均は、毎分600文字と言われています。本にもよりますが、ビジネス書でだいたい1冊18万文字くらいになりますから、1冊読むのに300分かかる計算になります。ということはこれを1日15分ずつ読んでいくと、20日で1冊読み終える計算になります。ということはこのペースで読書を続けていくと、1年で18冊もの本が読めるわけです。1日たった15分の読書で年間18冊の本を読めることになるのですから、これができたら、あなたは同世代の中でも群を抜いて博識で教養の高い人物になれるにちがいありません。
文化庁が実施した2023年度の「国語に関する世論調査」によると、1カ月に1冊も本を読まない人が6割を超えていたそうです。それも本を読まない理由が、「携帯電話、スマートフォンなどで時間が取られる」と「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」だけで8割を超えています。
これは、本当にその理由で読まないのではなく、私が示した5つの読書の効用が分かっていないことに加え、本の1冊の量に圧倒されて「読書する気そのものをなくしているから」が本当の理由なのだと思います。
1冊も本を読んでいない人がこんなにもいることから考えても、1日15分の読書がどれだけの差を生み出すかがご理解いただけるかと思います。どんなに忙しくても1日15分の時間はどこかでとれるはずです。変な言い訳はやめて、あなたが億万長者になりたいと本気で思うなら、今日から毎日15分の読書を始めたほうが圧倒的に良いです。有無を言わさず、今から読書を始めるようにしてください。
以上になります。今回は毎日読書をするための効能について述べていきました。読書はあなた自身の技能を確実に上げてくれます。あなたが自分の専門分野で業界第一人者となり、億万長者を目指すのであれば、「今」から読書することを強くお勧めします。これによってあなたの目標達成へのスピードも確実にアップしていきますので、毎日15分の読書は確実にするように努めてください。では、また次回お会いしましょう!!
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