12. ストレスを解消しよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴30年間のカウンセリング・コーチングで得たノウハウを発信中。あなたが掲げる「人生の目標達成」のお手伝いをいたします。
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 そしてそれを実行してください。それができれば、あなたの目標は必ず達成できます!!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は本当の目標を決めるエクササイズをやっていきました。今回のテーマは「ストレスを解消しよう!」です。ストレスがあると、進めようと思ったこともなかなか進まないところがありますから、目標達成の具体策を進めていくのに障害となってきますよね。ただ、目標達成の障害については、第3回の「障害を取り除こう!」で特にマイナス思考(感情)の取り除き方について触れていますから、内面的な部分はこちらを読んでエクササイズに取り組むようにしてください。今回については、普段抱えるストレスをいかにリラックスして解消させるかについてやっていきます。

 それでは、ストレス解消のためのエクササイズを今からやっていきますよ!

ストレスとは何か

 まずストレスとは何なのかから見ていきます。辞書的な意味は、肉体的、精神的に受ける刺激、圧迫、緊張となっています。

 私たちは日々生活する上で、さまざまなストレスを受けています。それは現実の世界だけでなく、想像の世界からも受けています。

 人はストレスを感じると、脳の視床下部が刺激を受け、下垂体を通じて副腎に信号を送ります。この信号を受け取った副腎は、コルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリンなどストレスホルモンと呼ばれるホルモンを分泌します。そのため、鼓動が速くなったり、血圧が上がったり、瞳孔が広くなったり、筋肉が収縮したり、消化活動が停止したり、免疫力が低下したりするなどの反応が体内で起こってきます。これは闘争・逃走反応と呼ばれるもので、人間も昔は野獣に出くわすなど、危機的状況になる場面も多かったことから、その際は戦うか逃げるか身動きを止める方法で生き延びてきたためにこの反応が備わったと考えられています。

 現在でも短期的なストレス反応は、体を守るなど、生きる上での助けとなっています。たとえば、物が突然飛んで来たらそれをよけたり、プレゼンテーションやスピーチのときにいつも以上の力を発揮したようなときがそうです。ですから、ストレス反応自体は必ずしも悪いものではないのです。

 ところが、このストレス反応が長期的に続く場合は問題が発生します。たとえば、現実に起こりえない危機を警戒しているような場合です。

 ホルモンとして分泌されるコルチゾールは、元々は脈拍や血圧を上昇させることでストレスに対処する能力を高めたり、ブドウ糖の合成を促進して血糖値を上昇させることにより低血糖状態を防いだり、免疫系の過剰な反応を抑制して炎症を抑えるなどのはたらきがありますが、上記のような長期的なストレス反応が続いてコルチゾールが過剰に分泌された場合、免疫力の低下、体重増加、睡眠障害、消化不良などが引き起こされます。

 アドレナリンはホルモンとして分泌され、心拍数を上げて血圧を上昇させたり、ブドウ糖の生成促進をするはたらきがあり、ノルアドレナリンは、脳や自律神経の神経伝達物質として作用するもので、怒り、恐怖、不安、集中、覚醒、鎮痛などに関与するはたらきがあります。ストレスを感じると、自律神経を介してアドレナリンやノルアドレナリンが放出されます。このアドレナリンやノルアドレナリンの過剰分泌は、心臓病や高血圧のリスクを高めることにもなります。

 こうしたストレスは、現代社会では人によって程度の差はあれ、ほとんどすべての人が影響を受けています。普通に暮らしていても、多くの要求が突きつけられたり、問題が発生したりします。たとえば、何かをするように頼まれたり、口論になったり、支払い忘れていた請求書が届いたり、子どもが問題行動を起こしたり、職場で怒られたりするなどがそうです。

 これらの発生自体はどれも一時的なものではありますが、問題はこのことに関して怒りや悲しみや失望感を抱いて、ずっと頭の中で考えこんでしまうところにあります。神経系は、体に対する物理的な脅威と自分に対する精神的な脅威の区別をしないので、怒りや失望感をずっと頭の中で考えていることにより、それが長期的なストレス反応を引き起こし、いわゆるストレスとなっているのです。

リラックスのための深呼吸

 前述のように、ストレスは怒りや失望感などの感情的なストレスで大半を占めています。

ストレスが及ぼす生理学的な影響についての研究の先駆者であるハンス・セリエは次のように述べています。「人間にとって、最も重大なストレスは、感情的なストレスだ…ある出来事自体ではなく、それに対する私たちの解釈が感情的な反応を引き起こすのだ」と。

 ということは、何か不都合なことが起こったときに、自分の解釈そのものを変えることができれば、ストレスを解消することができるということです。

 これについては、第3回の「障害を取り除こう!」でどういうマイナス感情(思考)を克服すればいいかについて述べているので、こちらをぜひ参考にしてほしいのですが、今回はまた違った観点から「リラックスするエクササイズ」を今からやっていくようにします。リラックスした状態を作ることで、ストレスホルモンの分泌を抑え、エンドルフィンという幸福感をもたらすホルモンの分泌を促します。では早速リラックスするためのエクササイズをやっていきたいと思います。

 まずはいすに座って背筋を伸ばしてください。今から腹式呼吸による深呼吸を行っていきます。それでは、ゆっくりと深く息を吸い、体全体に楽しくリラックスした感覚が広がっていくのを想像してください。そしてゆっくりと息をはきだしながら、体の中の緊張や邪念がすっかり洗い流されるところを想像してください。これを3回繰り返します。

 このような深呼吸は、新しいエネルギーが体の中に入っていく一方で、自分の意識の中にある邪念が、自分の意識の中から押し出されていく感覚になることから、徐々に爽快な気分になってくるのが感じられるかと思います。これは、自分が好きなだけ時間をかけてやってみてください。

適度な運動

 ストレスへの過剰な反応によっておこる緊張を体から解放するには、適度な運動が必要です。運動を定期的に行うことにより、リラックスした状態を作ることができるので、ストレスホルモンの分泌を抑えられます。

 だからと言って無理して運動をするのではなく、そんなに大がかりなものでなくていいので、職場まで行くのに歩く時間を少し増やすなど、「毎日何の苦もなく普通に行えるもの」を日常生活に取り入れることをお勧めします。

活力になる食事

 食事は、自分が食べたいものをとればいいかと思います。食べたいものというのは、「好きなもの」というよりは「体に活力が出てくるもの」のことです。好きなものだけを食べて体に活力がなくなって病気を引き起こしていては何の意味もありませんから、しっかり自分の体に活力を与えてくれるものを選んで食べていけばよいかと思います。

十分な睡眠

 嫌な感情を抱えて寝床に入ると、それが気になって十分な睡眠がとれないということになってはいけませんから、寝る前に前述の「リラックスのための深呼吸」を行ってから睡眠をとるようにすればよいです。これによりストレスホルモンの分泌を抑えることができます。

 以上になります。今回はストレス解消のためにリラックスするためのエクササイズをやっていきました。ストレスを解消することで体の調子も整い、やる気にも満ちてくるようになります。今回のエクササイズはきっとあなたの心身の調子を整え、目標達成に役立つものになりますから、これもしっかり取り組んでください。では、また次回お会いしましょう!!

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