◇7. 学習性無力感を克服しよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴30年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は自分が立てた目標を実現するためにいかに毎日きちんと具体策を実行していくかについてのエクササイズをやっていきました。今回は「学習性無力感を克服しよう!」目標達成のために毎日頑張っていても、過去の経験から達成できないような恐怖感に襲われてやる気をなくしてしまうことは誰にでもあるかと思います。この学習性無力感をいかにして克服していくかが今回のテーマです。

 では、今からいかにして学習性無力感を克服していくかのエクササイズをやっていきますよ!!

学習性無力感とは

 まず、学習性無力感とは何なのかから見ていきますが、人や動物が長期に渡ってストレスの回避困難な状態に置かれたときに、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象のことをいいます。これは、心理学者のマーティン・セリグマンとスティーブン・マイヤーが犬を使った実験で研究をして得られたもので、詳細はブログの「34. 何かを選ぶときは何かを捨てよう!」に載せていますので、こちらをご覧ください。

 セリグマンが何千万人もの人を相手にインタビューや観察を行ったところ、人口の約80%が程度の差こそあれ、学習性無力感に苦しんでおり、中にはかなり重症な人もいるとのことでした。学習性無力感に陥っている人というのは、自分には目標を達成させたり、人生を向上させたりする能力がないと感じています。

 あなたはどうですか?学習性無力感に陥っていないですか?「キャリアアップなんてできるわけがない」とか「自分が望む職種に就くことなんてできるわけがない」とか「起業してもうまくいくはずがない」とか「勉強をする時間を取るなんて不可能だ」とか「ただでさえ時間がないのに時間を管理するなんてできるわけがない」とか「お金がカツカツな状態で投資なんてとても無理だ」とか「どうせ副業しても思うような収入が得られるはずがない」とか「周りの人とうまくやっていくことなんてできるはずがない」…などという思いを抱いていませんか?

学習性無力感は誰もが陥るもの

 もし、あなたが学習性無力感に陥っているとしたら、それは安心してください。学習性無力感は誰もが大なり小なり陥るものです。成功している人というのは、この学習性無力感を克服したからこそ成功を収めているのです。学習性無力感に陥るということは、それだけあなたが努力してきた証拠でもあります。ですからそれは自信を持っていただきたいと思います。

障害物の原因を特定する

 では、今から学習性無力感に陥ることになっている障害物の原因を特定していきますよ!

①目標達成するためのあなたの具体策を止めているものは何かを考えて紙(ノート)に書き出してみてください。たとえば「1日15分の読書をする」という具体策を立てているにもかかわらず、それができていないのは何が原因かを書き出すのです。

②次に①で書き出した原因の原因を書き出します。これは解決の糸口が見えるまで繰り返し行います。たとえば、先ほどの「1日15分の読書をする」ことができていない原因に「読書をする時間を取れない」と書いたとします。ここで何で読書をする時間が取れないのかの原因をさらに考えるのです。すると、「そもそも本を読む気がしない」というのが原因だったとします。だったらさらに何で読む気がしないのかの原因も考えます。すると、最終的に「この本がいいとお勧めで書いてあったので読んでいるが、内容が難しくて読む気になれない」という理由に行きついていったとします。そうなると、他人のお勧めでも自分が読む気にならない本を読んでいること自体が問題なので、きちんと自分が本屋に出向いて内容を見て「これを読んでみたい」と思える本を購入すれば解決しますよね。このようにして、①で書き出した理由の原因の原因をとことん追求してみてください。

障害を目標と具体策に変える

 では、先ほど特定した障害を前向きな目標に定義し直します。たとえば、先ほどの「内容が難しくて本を読む気になれない」という障害は、「私は業界内で上位10%の高収入層に入る」という目標にして、具体策に「その業界で高収入を得るために必要なことが書いてある本を1日15分読む」とするのです。読書もただ単純に「1日15分読書する」だけだと、曖昧すぎてやる気が起こらなくても、上記のように読む本の内容が具体的で自分が身につけていきたい技能の内容なら読む気が起こってきますよね。このようにして、障害を目標とその具体策に変えていけばいいのです。

 以上になります。今回は学習性無力感が起こったときにいかにしてそれを克服していくかについてのエクササイズをやっていきました。前述したように、学習性無力感は誰にでも起こります。大きな目標ほどやるべきことは簡単ではないので、それが「本当に達成できるのか」という不安が大なり小なり出てくるのはむしろ自然なことなのです。

 こんなときに、「なぜ自分はそれを進めることができないのか」という原因を重ねて追求していくことで、前述のように解決策を見出すことができるのです。

 イチローは次のように言っています。「そりゃ、僕だって勉強や野球の練習は嫌いですよ。誰だってそうじゃないですか。つらいし、大抵はつまらないことの繰り返し。でも、僕は子どものころから、目標を持って努力するのが好きなんです。だってその努力が結果として出るのは嬉しいじゃないですか」と。

 このイチローの言葉は誰がどのような目標の達成をめざすにしても当てはまるものですよね。目標を持って努力し、その結果が出るのは誰でも嬉しいはずです。ですから、学習性無力感などは吹き飛ばし、目標達成のために邁進していくようにしてください。では、また次回お会いしましょう!!

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