教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は今年の年間計画を立てて、目標とともに立てた具体策をいかにして実行していき、それを1日の中でどのように取り入れていくかについてのエクササイズをしていきました。今回のテーマは「1日の振り返りをしよう!」になります。「◇1.今年の目標を立てよう!」で目標を立て、「◇3.今年の年間計画を立てよう!」で計画を立てていきましたが、目標と計画の進捗状況について何の検証もせず、「ただやっているだけ」の状態になっていると、当然のことながら思うように目標達成することはできません。そこで、今回はいかにして1日の振り返りをしていくかについてエクササイズをしていきますよ!!
目次
振り返りの大切さ
まず、みなさんは1日の中で振り返り(反省)をしていますか?ここで勘違いしてほしくないのが、この反省は「何であのときこうしなかったんだろう」とか「そのやり方自体がダメなんだ」とマイナスに考えることではありません。それは単なる「後悔」です。「後悔先立たず」と言われるように、終わってしまったことをいつまでも悔やんでいても取り返しはつかないわけで、それよりは「今後どうしていくのか」のほうが重要になります。ですから決してマイナスに考えないようにしてください。
この反省についてですが、あまり反省しすぎるのは精神上よくないとも言われます。確かにその通りなのですが、そこで言われている反省というのは、どちらかというと前述したような「後悔」をしている状態になっています。そのため、この後悔の念が自分の心を蝕んでいるわけです。
本当の反省というのは、「自分の現在の至らない点を改善するための具体策を立てて自分に希望を持たせること」をいいます。ですからそこに落ち込む余地はありません。あるのは「希望のみ」です。ということは、反省をすればするほど「希望に満ち溢れた状態」になるということです。将棋棋士で十七世名人の谷川浩司は言います。「反省は、失敗を客観的に分析して、これからに生かせる未来思考なのだ」と。
振り返りのやり方
さあ、今から振り返りを始めていきたいと思います。これは自分の今年の目標を立てていることが前提となりますから、まだ今年の目標を立てていない場合は、「◇1.今年の目標を立てよう!」を読んでまずは自分の目標を立てるところから始めてください。
前述で振り返りは反省のことばかり述べていましたが、振り返り=反省ではありません。振り返りは良かった点も振り返ります。すなわち、良かった点も反省点も両方振り返るというわけです。では、今から振り返りのエクササイズをやっていきますよ!!
①まず本日(本日がまだ終わっていない場合は昨日)の良かった点を紙に書き出してみましょう。できるようになったこと、取り組むスピードが上がるなど進歩したこと、新しく取り組んだことなど、良かった点を具体的に書き出してみてください。ブログの◇1を読んで既に目標ノートを作っている場合は、目標ノートの本日の目標を書いたその次のページに書き出すとよいです。できれば、見開き1ページで、左側に目標、右側に振り返りを書くようにすると、一目で目標と振り返りがみられるので大変良くなりますから、そのように書いてみてください。もしそうなっていない場合は、今回だけ次のページに書いてください。
②次に本日(昨日)の大失敗も含めイマイチだった点を紙に書き出します。同じく目標ノートの右側に「思った以上に時間がかかったもの」とか「うまくいかなかったこと」とか「大失敗したこと」とか「本日実行することができなかったもの」を書いていきます。
③次に②で書いたイマイチだった点について、それぞれ「どうやったらうまくいくのか」を考え、思いついたことを書いていきます。まさにこれが反省点になります。
ここまでできたら振り返りは終了です。今の気分はいかがですか?反省点をみて「よし!やるぞ!!」という気持ちになっていませんか?これが大事なのです。松下幸之助は言います。「誰でもそうやけど、反省する人は、きっと成功するな。本当に正しく反省する。そうすると次に何をすべきか、何をしたらいかんかということがきちんとわかるからな。それで成長していくわけや、人間として」と。
振り返りの内容を目標ノートに書き出す
今度は前述のエクササイズで書き出した反省点を、目標ノートの具体策として書き出してください。これを実行することであなたの技能はますます高まっていくことになります。さらには、計画ノートにも具体策を書き出し、期限の設定を行ってください。計画ノートを作って行動計画をどのようにして立てていくかについては、「◇3. 今年の行動計画を立てよう!」で詳細に記載しておりますので、こちらも併せてご覧になるとよいですよ。
振り返りはいつやるべきか
振り返りをどの時間帯でやっていくかについては、夜寝る前がいいかと思いますが、これによって睡眠時間の確保が難しいようであれば、次の日の朝の目標を書く前とか、これはブログの◇3で触れていますが、1日の中で「自分の行動を考える時間」を30分~1時間くらい確保して、ここでやっていけばいいかと思います。要はあまり無理しない程度でやっていくことが大事です。
以上になります。今回は1日の振り返りをするために実際どのようなことをしていけばいいかのエクササイズをやっていきました。物事はやりっぱなしでは成長できないのであり、やはり正しいやり方で振り返りをしていくことが大事になります。今回紹介した振り返りのやり方はまさに反省も生きたものになり、未来に向かって生き生きとした気持ちで具体策を実行できるようになるはずです。ぜひこの振り返りは毎日行ってください。では、また次回お会いしましょう!!